Dグローバル化と私たち(4)現代的諸課題の形成と展望

教材のねらい

北海道札幌西高等学校の渡邉大輔先生からの提供です。

渡邉先生からのメッセージ

 D(4)現代的諸課題の形成と展望を2時間で実践した事例になります。なかなか探究活動の時間を確保できない方も多いかもしれませんので、もしかしたら参考になるかもしれません。

 まず、簡単に流れをまとめると以下のようになります(ワークシートを参照してもある程度流れはつかめると思います)。

 ①冬休み前に、探究活動の予告と探究活動(仮説~史資料収集くらいまで)の指示。
  ※適宜生徒からの質問やアドバイスが欲しいなどのリクエストには答える。
  ※狙いとしてはある程度時間をかけさせて1冊あるいは2本以上の論文を読ませたい。
 ②2月下旬に、卒業式と高校入試関連の休み(6日間)を活用しての探究活動(史資料読解とまとめはじめ位まで)の再指示。
 ③授業で1時間最終の事前準備。
 ④最後の授業で、クラス内でグループ(4~5人)発表会(発表5分、質疑・意見交換2分)。

 次に、何故2時間か、ですが、

 ①それしか時間を確保できなかった(渡邉の力不足)。
 ②一年間を通じて、問いを立てたり、調べてまとめたり(ちょこっと探究)、立問や探究を主体的に行えるようになる(自らの学びを振り返り改善しながら)ような資質・能力の育成に主眼を置いてきたので、2時間でもいけると考えた。
 ③今の高校生は小中で探究活動慣れしてきているので、ある程度丸投げでもできるのかもしれない。

からです。

 第三に、私の実践のポイントは、

 ①テーマと問いの設定が肝になる(Why、Should、場合によってはHowの開かれた問い)ということを強調していること。
 ②それを現代的諸課題やSDGsと結びつけて考えさせていること。
 ③テーマや問いについてこれまでの授業で明らかになっていることを振り返らせることで歴史総合を自分事化しながら自然と現代的諸課題に結び付けられることを狙っていること(加えて先行研究的な形で授業を扱わせること)。
 ④そのうえで仮説を立てさせ資料から新しいことを明らかにさせようとしている(新たな価値の創造につなげる)していること。
 ⑤まとめで私や私たちを意識させることで再度自分事化させようとしていること。

などです。まとめる形式はデジタル文書かデジタルスライドいずれかの形式としました(8割以上の生徒がスライドを選択していました)。探究してまとめ、発表して伝える力を育成することを考えた際に形式はどちらでも良いと考えたからです。

 最後に結果ですが、生徒によって結構差は出たものの、発表会はとても盛り上がり、充実した探究活動に繋がった生徒が数多く見られました。また、グループで発表会を行うことで、新しい見方や知見に繋がったとの意見も多数でました。

ご助言いただけますと幸いです。

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