「近代化」は現代を生きる私たちに「豊かさ」をもたらした。(問いを表現する)

教材のねらい

埼玉県立与野高等学校の武井寛太先生からの提供です。

武井先生からのメッセージ

 歴史総合大項目B「近代化と私たち」の中項目(1)の教材です(2時間)。「質問づくり」(ダン・ロスステインら)の手法を一部利用した教材です。「自分ごと」の問いを表現させるために、ステップ0として「現代において、ある人たちにとっては『平等』だが、ある人たちにとっては『格差』を感じることを挙げてみよう」という導入を設けています。この導入によって、マイノリティ差別、男女差別、貧富の差や教育格差を確認することができるため、現代の問題意識を念頭に近代化に関わる資料を読み解き、問いを表現することができます。

また、「問いを再考する」は、主題学習の中間地点くらいで実施し、近代化という変化について「工業化と世界市場の形成」と「立憲体制と国民国家の形成 」の理解を踏まえて概念化する教材になっています。また生徒が自ら表現した問いについて、既習事項を振り返りながら再び問い直し、近代化と日本に関する仮説を立てさせる学習活動は、主体的に学習に取り組む態度が発揮される場面であり、工業化に伴う諸問題や近代世界システムにおける周辺の搾取、市民革命の限界と国民統合の排除についての理解がなされているかを評価できます。

参考文献

  • 『社会科教育』752号(2021年12月号)、明治図書。

*本教材は教材共有サイト(旧サイト)に2022年5月9日にアップロードされた教材と同じものです。

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