大衆化の時代

教材のねらい

法政第二中学・高等学校の千葉響先生からの提供です。

千葉先生からのメッセージ

 今回、模擬授業をする機会があり、授業資料を作成をしました。せっかく作成したこともあり、このサイトにあげ、皆さまに見てもらい、色々な意見をいただき、私自身の今後につなげていきたいと思っています。忌憚のないご意見をいただけたらと思います。宜しくお願いいたします。

 次に本教材の中身ですが、野々山先生が以前当サイトにあげた「【大衆化と私たち】Yesでいいのか、サイレントマジョリティ」をベースに、問いづくりの授業を作ってみました。私の問題関心として、問い作りの授業は非常に重要な授業であると思いますが、生徒に足場掛けをすることなく問いを作るのは難しいと考えています。問いの型を提示すれば、「深い問い」を作ることができるのかというとそうではないと思いますし、ではどのようにすれば「深い問い」を作ることができるのでしょうか。大廣光文先生が実践の中で用いた「教科書ビンゴー」が有効なのではと考えています。
 「教科書ビンゴー」はマンダラチャート式に事項をまとめていくものですが、中央に概念用語を据えます。その周りに関連ワードを配置します。そのワードを用いて問いを作ります。(問いを作ることは大学でレポートを作る際にまず問いからはじまることからもできておく必要があるし、大廣氏のように問いを議論の的にして対話を増やす状況を意図的に作り上げる意味でも重要だといえるでしょう)問いを作る中でビンゴ―の用語を変えても構いません。このビンゴ―はさまざまな展開をする中で使用できます。単元の終わりの振返りシートを作成する時にも何を用いて書けばいいのか浮かばない生徒の手助けになるのみならず、教員側にとっても最初の時点でビンゴ―を回収し、生徒の既有知を掌握するためにも用いることができます。

参考文献・資料

  • (教科書)『新選 歴史総合』(東京書籍、2021年)
  • 『問いからはじまる 歴史総合』(とうほう、2022年)
  • 『明解歴史総合図説 シンフォニア』(帝国書院、2023年)
  • エリザベス・F・バークレイ、クレア・ハウエル・メジャー著/東京大学教養教育高度化機構アクティ
    ブラーニング部門吉田塁訳『学習評価ハンドブック アクティブラーニングを促す50の技法』(東京大学出版会、2020年)
  • 大廣光文「特集「対話・話し合い」が加速する授業構成力 第二章実践②生徒と教師の共創を目指しての単元構成」(『白熱する教室』第32号2023年春号、中村堂)52~59頁
  • オルテガ・イ・ガセット著/神吉敬三訳『大衆の反逆』(筑摩書房、1995年)
  • ダン・ロススタイン、ルース・サンタナ/吉田新太郎訳『たった一つを変えるだけ クラスも教師も自立する「質問づくり」』(新評論、2015年)
  • 後藤芳文・伊藤史織・登本洋子『学びの技―14歳からの探究・論文・プレゼンテーション』(玉川大学出版会、2014年)
  • 渡部竜也・井手口泰典『社会科授業づくりの理論と方法 本質的な問いを生かした科学的探求学習』(明治図書、2020年)
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