オリエントの民族移動
教材のねらい
立命館守山高等学校の大橋康一先生からの提供です。
大橋先生からのメッセージ
第1部会で研究されている概念(用語精選)をもとにした授業を、世界史探究においても実現可能であることを証明するために作成した授業案です。従来の授業ではオリエントの民族移動の経緯をなぞって理解する(覚える)授業が一般的ですが、本授業案では気候変動の資料を利用し、それが民族移動に与えた影響をもとに、民族移動という現象の影響を短期・長期に分けて考察させるものです。
本授業案と同時に、日本史探究のほうにも渡来人についての、やはり気候変動の資料を利用して、短期・長期に分けて日本に与えた影響を考察する授業案をアップロードしました。(「渡来人の与えた影響」)
世界史探究のオリエントの民族移動の授業と、日本史探究の渡来人の授業は、同学年で実施される場合は、ほぼ同時期に行われるはずなので、両者のコラボレーション効果で民族移動・集団移住・移民といった現象の短期・長期の影響が理解しやすくなります。
いちど生徒が集団移住・移民の概念を理解してくれれば、以後の探究科目や他教科の同様なテーマの授業が非常にやりやすくなるはずです。集団移住・移民は現代においても議論のあるテーマであり、その概念を理解した生徒は、議論に有意義な関与ができるはずです。
参考文献・資料
- エリック・クライン『BC1177』
- H・リン・エリクソン他『思考する教室をつくる~概念型カリキュラムの理論と実践』
- 国立極地研究所「過去4000年のグリーンランド気温変動の原因を解明-北半球平均気温(1990-2010)が過去4000年で最も暖かい可能性を示唆-」(2013年10月17日)
- グリーンランド氷床コア中の酸素18同位体データから復元された前4千年以降の気温
ftp://ftp.ncdc.noaa.gov/pub/data/paleo/icecore/greenland/vinther2009greenland.txt
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