なぜ我々/彼らはそれでも「民主」に賭ける?〜「帝国」/「共和」/「民主」:トポスとしてのアメリカ〜

教材のねらい

横浜国際高等学校の徳原拓哉先生からの提供です。

徳原先生からのメッセージ

2024年神奈川県高大連携歴史講座で使用した教材につき、投稿いたします。
「18世紀〜19世紀のユーラシア西方をどう捉えるか」というテーマについて、大阪大学の古谷大輔先生と2時間の小単元を組みました。
本授業はそのうちの1時間目にあたり、アメリカからユーラシア西方を捉え返すための授業となります。
具体的には、18〜19世紀における「民主」概念の史的変容を対象として、アメリカとヨーロッパが相互に共振しながら「民主政」を「民主主義」へと読み替えていく過程を、連携的に生徒と考察したものとなります。

本授業では、近年の近世史研究からの問い直しを反映させ、アメリカというトポスががその建国期に、「民主」概念を古代ローマ以降の共和概念を媒介項としながら、ヨーロッパの近世帝国的な政体の中に組み込んでいった(=それらが対立概念ではないこと)を生徒とともに考えていったものとなります。

参考文献・資料

  • 中澤達哉「ヨーロッパの選挙王政と世襲王政―天皇譲位に寄せて」『天皇はいかに受け継がれたか―天皇の身体と皇位継承』積文堂書店、2019年、285-308
  • 「世界の歴史まっぷ」:https://sekainorekisi.com/
  • アレグザンダー・ハミルトン、斎藤 眞(訳)『ザ・フェデラリスト』岩波文庫(1992)pp.77-84
  • アレクシス・ド・トクヴィル、松本礼治(訳)『アメリカのデモクラシー(下)』岩波文庫2005、152ー155頁。
  • 中野勝郎「アメリカ独立:帝国と共和政のあいだ」,岩波講座 世界歴史 第15巻
  • Michael Hardt , Antonio Negri, Commonwealth,2009, Cambridge, Massachusetts, Harvard University Press.
  • Shutterstook: https://www.shutterstock.com/search/democracy-word-cloud
  • Figure1-6: the Guardian: https://www.theguardian.com/international
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単元に含まれる教材

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