なぜ第二次世界大戦では民間人の犠牲者が多くなったのだろうか?
教材のねらい
神戸学院大学の北村厚先生からの提供です。
北村先生からのメッセージ
拙著『20世紀のグローバル・ヒストリー』をテキストとした人文学部の授業「人類の歴史Ⅳ」で実施しているアクティブ・ラーニング教材を共有します。拙著は20世紀の世界と日本の歴史を、教科書的な知識をもとに総体的に捉える本ですので、歴史総合の内容にも対応しています。授業はテキストをもとに概要を講義した後に通常のグループワークをさせるのですが、この回は学生の思考変容を確認したかったため、ジグソー法を用いました。
この教材は拙著の第5章「世界の破滅、終わらない戦争――1940年代」の内容をもとに、「なぜ民間人の犠牲者が多くなったのか」という第二次世界大戦の最大の特徴の原因を、ただ大量破壊兵器の発達や独裁者のイデオロギーに帰するのではなく、虐殺する側の異常心理が異常でなくなる状況について想像することによって理解させる内容となっております。エキスパート3つからなるジグソー教材です。
参考文献(特に出典の記載のないものは『世界史史料』からの引用)
- 北村厚『20世紀のグローバル・ヒストリー:大人のための現代史入門』ミネルヴァ書房、2021年
- リチャード・ベッセル(大山晶訳)『ナチスの戦争1918-1949:民族と人種の戦い』中公新書、2015年
- ゼンケ・ナイツェル、ハラルト・ヴェルツァー(小野寺拓也訳)『兵士というもの:ドイツ兵捕虜盗聴記録に見る戦争の心理』みすず書房、2018年
- イェルク・フリードリヒ(香月恵理訳)『ドイツを焼いた戦略爆撃1940-1945』みすず書房、2011年
- ラウル・ヒルバーグ(望田幸男他訳)『ヨーロッパ・ユダヤ人の絶滅(上)』柏書房、1997年
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