「歴史総合」単元概念図
教材のねらい
北海道札幌北陵高等学校の本間靖章先生からの提供です。
概要ならびに本間先生からのメッセージ
2022年から始まる「歴史総合」の実施に向けて、教師による単元構成の視点や枠組みを概念的に把握することを目指した一つのモデルです。単元内に配置する「問い」に関しては、「歴史の授業における問いの階層化について」も同時に参照することによって、より具体的にイメージができると思われます。
歴史総合では単元のまとまりが重要な意味を持ちますが、大項目―中項目―個々の授業の関係性を明確にし、どのレベルの思考(問い)を促すかをコーディネートしなければなりません。大きな課題(大項目)を考察・理解するための中項目があり、中項目を考察するための個々の授業という位置づけを明確化することで、個々の授業がバラバラに存在するのでなく、事象と事象が結びついて大きな歴史の流れ(概念)を構成していることを生徒が認識できるのではないでしょうか。
また、歴史総合や探究科目で話題になる「問い」ですが、「問い」には規模があります。大項目を貫く問いを大項目の最初に生徒が立てるのですが、それがはたして「近代化」「大衆化」「グローバル化」を読み解くのにふさわしいレベルの「問い」なのか、トライ&エラーを重ねてレベルアップする必要があると思います。でなければ、授業のまとめである探究において、探究するにふさわしい「問い(テーマ)」を生徒が立てられない事態も想定されます。個々の授業の問いも、50分という時間軸で処理出来る規模の問いかどうかという問題も出てきます。
これは、ただの私案なのですが、歴史総合の構成や全体像について思考しつつ、どの場面の授業なのかを意識した教材作りというのも、視点として必要ではないでしょうか。
*本教材は教材共有サイト(旧サイト)に2020年8月18日にアップロードされた教材と同じものです。