高大連携共同授業:博物館所蔵資料から考える近現代史と古代史の越境に関する授業

教材のねらい

常磐大学高等学校の丸小野壮太先生と日本女子大学の佐藤育子先生からの提供です。

丸小野先生からのメッセージ

 本教材は常磐大学高等学校の丸小野壮太(高校教員・歴史教育/アッシリア学)と日本女子大学の佐藤育子(大学教員・歴史学/フェニキア・カルタゴ史)の高大連携共同授業資料です。
 具体的には、大学教員・佐藤育子が担当する日本女子大学「西洋史学論」(5/29)、高校教員・丸小野壮太が担当する常磐大学高等学校・高2「世界史探究」(6/18・6/19・6/21)において、本教材を用いた高大連携共同授業を実践しました。
 本教材の新規性は①博物館所蔵資料の活用、②近現代史と古代史を越境する視点、③高校歴史教育と大学歴史教育の垣根を越えた高大連携共同授業です。
 特に高校歴史教育「世界史探究」において本教材は以下のような位置づけになります。第一に、近現代史と古代史を越境する視点は方法論以外に内容論においても「歴史総合」との接続をします。第二に、大項目B「諸地域の歴史的特質の形成」の中項目(2)「古代文明の歴史的特質」の小括と中項目(3)「諸地域の歴史的特質」の導入になります。第三に、「世界史探究」のゴールである大項目E「地球世界の課題」の中項目(4)「地球世界の課題探究」を意識した大項目B「諸地域の歴史的特質の形成」の授業実践です。
 なお、本教材は高大連携歴史教育研究会・第10回大会の公募パネル「開かれた市民協働型の歴史実践をいかに構築するか?─人文学と歴史教育の対話の可能性─」での第1発表(佐藤育子・丸小野壮太)「開かれた古代地中海世界史研究の可能性を拓く―歴史学と歴史教育の対話を手掛かりにして― 」においても紹介します。

参考文献・資料

  • 使用教科書:秋田茂ほか(2024)『高等学校 世界史探究』第一学習社.
  • ニュース1:大英博物館、パルテノン神殿の大理石彫刻をギリシャに返還へ
    世界に広がる略奪美術品返還の動き
    https://artnewsjapan.com/article/670 (最終閲覧2024年4月29日)
  • ニュース2:略奪美術品返還の動きが世界的に加速
    フランス文化省は「史上初」を含む3法案を提出
    https://artnewsjapan.com/article/705 (最終閲覧2024年4月29日)
  • ルーブル美術館の映像
    Khorsabad (Irak) par Ariane Thomas - Musée du Louvre
    https://www.youtube.com/watch?v=pmKHMz7LeU4(最終閲覧2024年5月2日)
  • 地図出典:山田重郎(2023)「アッシリア帝国―その形成と構造」荒川正晴他編『岩波講座世界歴史 02 古代西アジアとギリシア ~前 1 世紀』岩波書店、227頁。
  • 図像資料出典左: https://digi.ub.uni-heidelberg.de/diglit/botta1849bd1/0040/image,info
  • 図像資料出典右: https://digi.ub.uni-heidelberg.de/diglit/botta1849bd1/0041/image,info
  • 年表出典:ジュヌヴィエーヴ・ブレスク著/高階秀爾監修『ルーブル美術館の歴史』創元社。
  • 上:ウジェーヌ・フロンダン画によるコルサバードの遺跡の発掘(1861年)。
  • 下:ジュヌヴィエーヴ・ブレスク著/高階秀爾監修『ルーブル美術館の歴史』創元社、95頁。
  • 資料出典:前田徹(2020)「19世紀的思潮とアッシリア学」『古代オリエント史講義 』第2講、山川出版社、20-24頁より一部補い、抜粋して引用。
  • ISが破壊した古代アッシリア都市ニムルドの姿 翼のある獅子の像さえ
    https://www.youtube.com/watch?v=400Heu0Wqgk(最終閲覧:2024年5月26日)
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