札幌丘珠空港の歴史(歴史の扉・歴史と私たち)

教材のねらい

北海道札幌北陵高等学校の安藝宏和先生からの提供です。

安藝先生からのメッセージ

北海道札幌北陵高校で地理歴史科を担当しております。本校の歴史総合は後期集中で週4コマ(2単位)、8クラスを複数教員で担当する体制のため、共通プリントを用いて授業を構成しています。

今回ご紹介する授業は、オリエンテーションの次に位置づけている「歴史の扉」です。教科書では「歴史の見方・考え方」や「歴史がどのように叙述されるか」を扱う章にあたるため、まずは身近な出来事の歴史を資料から読み解く活動を通して、その力を育成したいと考えています。

題材として取り上げたのは、本校生徒にも馴染みの深い丘珠空港です。丘珠空港は戦時中に軍用基地として建設され、札幌市内で唯一民間人が犠牲となった空襲(札幌空襲)にあってしまったこと、また建設に際しタコ部屋労働や朝鮮人労働者が過酷な環境で働かされていたことなど、学校教育の中ではほとんど触れられてこなかった歴史を含んでいます。こうした「人々が共有する歴史叙述から抜け落ちやすい事柄」を取り上げることは、私が授業全体で目指している「社会を見る解像度を高める」というテーマとも合致しています。

授業の進め方はワークシートをご覧いただければ分かるように、〈身近な歴史を教師自身が探究していく〉という形式にしました。歴史総合の最終単元「現代的諸課題の形成と展望」では、生徒が個人テーマを設定して探究し、発表会まで行います。そのため歴史総合の最初の授業で、教師自身の探究プロセスを示すことで、生徒が学習の最終目標をイメージしやすくなると考え、この構成としました。

授業案をご覧いただき、今後の改善に向けてご助言をいただけましたら幸いです。

参考文献・資料

  • 帝国書院『明解 歴史総合』
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単元に含まれる教材

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