世界史のなかの中世博多
教材のねらい
福岡大学大濠高等学校の吉永暢夫先生からの提供です。
吉永先生からのメッセージ
以前から、国民国家単位の世界史をどのようにして脱却できるかを考えてきました。
その方法の一つとして海域史があることはすでに長年提唱されています。
私が勤務する福岡市は、日本で中世といわれる時代に、東シナ海・日本海を隔ててユーラシア大陸との活発な交流の拠点の一つでした。
ただ、博多については世界史や日本史教科書に日宋貿易の中継地として少し触れられているのみということもあり、生徒たちは意外に地元の歴史を世界史と結びつけて捉えることが少ないように思います。
ここでは、福岡からみる世界史と題して、中世都市博多がどのような都市構造を持ち、博多湾内の各地域がどのように相互補完的な役割を果たしていたのか、近年の歴史学研究に学びながら、教材化しました。
今回は、博多を微視的にみていますが、次回・次々回で、より俯瞰的に世界史の中に位置づける授業を展開したいと思います。
参考文献・資料
- 川添昭二編『東アジアの国際都市 博多』平凡社,1988年
- 佐伯弘次ほか編『中世都市博多を掘る』海鳥社,2008年
- 大庭康時『博多の考古学 中世の貿易都市を掘る』高志書院,2019年
- 伊藤幸司『中世の博多とアジア』勉誠出版,2021年
- 図録『博多のみほとけ』福岡市美術館,2024年
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