渡来人の与えた影響
教材のねらい
立命館守山高等学校の大橋康一先生からの提供です。
大橋先生からのメッセージ
第1部会で研究されている概念(用語精選)をもとにした授業を、日本史探究においても実現可能であることを証明するために作成した授業案です。
従来の授業では渡来人については傍流の扱いでしたが、弥生文化や古墳文化、飛鳥時代にあたえた影響は非常に大きいものがあります。また世界史探究では民族移動が頻繁に登場し、やはり地域に大きな影響を与えたことを学習します。そこで本授業案では、同時にアップロードした世界史探究「オリエントの民族移動」の授業案とコラボレーションし、気候変動の資料を利用して、それが民族移動に与えた影響をもとに、日本においても民族移動が与えた影響を短期・長期に分けて考察させるものです。
日本史探究での渡来人の授業と、世界史探究のオリエントの民族移動の授業は、同学年で実施される場合は、ほぼ同時期に行われるはずなので、両者のコラボレーションはやりやすいはずで、民族移動・集団移住・移民といった現象の短期・長期の影響が理解しやすくなります。
いちど生徒が集団移住・移民の概念を理解してくれれば、以後の探究科目や他教科の同様なテーマの授業が非常にやりやすくなるはずです。集団移住・移民は現代においても議論のあるテーマであり、その概念を理解した生徒は、議論に有意義な関与ができるはずです。
参考文献・資料
- 小山修三『縄文時代~コンピュータ考古学による復元』
- 埴原和朗『日本人の起源』増補版
- 田中史生『倭国と渡来人』
- 中塚武編『気候変動から読み直す日本史 1新しい気候観と日本史の新たな可能性』
- H・リン・エリクソン他『思考する教室をつくる~概念型カリキュラムの理論と実践』
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