島嶼からみた歴史と社会―「毒ガスの島」大久野島

教材のねらい

琉球大学の池上大祐先生からの提供です。

池上先生からのメッセージ

 本講義資料は、所属学部の学部共通科目(オムニバス形式)「島嶼社会経済入門」のなかの1コマ分として実施したときのものです。「島嶼社会経済入門」は、「島嶼社会」を考えるための視点・論点を提供するという共通の目的のもと、経済学分野を主軸としつつ歴史学、地理学、観光学、ジェンダー研究なども包摂して分野横断的に構成されています。

 私の担当回「島嶼からみた歴史と社会」では、2011年に初めて訪問した時に入手した文献や体験集をもとにいつか教材化したいと思っていた「毒ガスの島・大久野島」を事例にしてみました(太平洋の島々は別の講義でも扱っており内容の重複をさける意図もアリ)。2022年3月に再訪する機会を得て、一周じっくり歩いて見学することができ、その成果も加えることができました。

 ほぼすべての受講学生は歴史学を専攻しないので、専門性(実証のプロセスや技法)を開陳するのではなく、グローカルな視座で歴史学を考えることの意味を、わかりやすく紹介することを主眼としたものになっています。

 歴史総合の各社教科書の「歴史の扉」には、「ローカルな地域」を素材にしたものが意外に少なかったように思いますので、何らかの参考になればと思い、このたび提供することとしました。

 提供資料は、①講義配布資料、②講義用PPT、③前年度の質疑応答一覧となり、すべてPDFでひとつファイルに統合いたしました。何らかの参考になれば幸いです。

参考文献・資料

  • いのうえせつこ『ウサギと化学兵器―日本の毒ガス兵器開発と戦後』花伝社、2020年。
  • 行武正刀編『一人ひとりの大久野島―毒ガス工場からの証言』ドメス出版、2012年。
  • 樋口健二『毒ガスの島(増補版)』こぶし書房、2015年。
  • 村上初一『毒ガス島の歴史(大久野島)』(私家版)、1992年。
  • 「大久野島から平和と環境を考える会」編(山内正之監修)『おおくのしま 平和学習ガイドブック―その被害と加害から学ぶ 大久野島の毒ガスの歴史を学習するために』「大久野島から平和と環境を考える会」発行、2012年。

この先に含まれるコンテンツは会員限定のコンテンツです。

単元に含まれる教材

この先に含まれるコンテンツは会員限定のコンテンツです。

コメント

コメントはログイン中の会員のみ表示されます。