39_「平和」を展示し、語り継ぐことは可能だろうか?

教材のねらい

滋賀県立彦根東高等学校の濵野優貴先生からの提供です。

濵野先生からのメッセージ

広島の平和記念資料館、沖縄のひめゆり平和祈念資料館、京都の舞鶴引揚記念館の3つを題材に、「平和」を展示することについて、考える教材としました。
広島については、佐伯佳祐先生の実践「原爆資料館のあり方を問う」をもとにしました。
沖縄については、ひめゆり平和祈念資料館の当初計画(建設計画書)をもとにしました(広く公開されているものではありません)。
京都については、実際に舞鶴引揚記念館を訪ね、スタッフの方にお話を伺って取材しました。

生徒の感想(一部)
(質問:歴史総合のこれまでの学習(プリント【24】~【39】)の学習のうち、特に印象に残っている授業と、その理由を教えてください。 ※複数の授業を挙げる場合は、授業ごとに区別して記載してください。)
・ひめゆりの資料が珍しいもので印象に残った。
・39:今まで被害だけを記念館で伝えることに疑問を持っていなかったので、被害者ナショナリズムという考え方が印象に残ったから。
・【39】が印象的でした。小学生の時に広島の原爆資料館に訪れた時大きなショックを受けましたが、日本は悪くなかったのだろうかと考えていたことを思い出したからです。日本の平和を願う展示は、日本が必ず被害者であり、その背景に日本の罪があっても隠されているように感じました。被害の歴史に同情を求めるだけではなく、加害の歴史に目を向けて罪を実感する教育も必要なのではないかと考えることができました。
・【39】分析的空間だけであれば、伝えにくい実際見たものを再現した蝋人形などの共感的空間も必要だと思ったが、やはりリアルすぎるが故にショックが大きいから中庸をとるべきだと感じた。また、日本人の被害者意識ばかりだけでなく加害者という側面があることを忘れてはいけないと考えたからだ。
・39 加害者でもあるのに犠牲者としての側面しか伝えられていないのがよくないと思ったから 平和を語り継ぐのは可能かという問いが難しかった
・39 ひめゆり記念館の資料を読んで、戦争を実際に体験した世代がだんだんと減少していく中で、次の世代である私たちが戦争についてどう伝えていくべきかを考えたから。
・No.39 戦争の語り継ぎ方に思う時期があったから

参考文献・資料

  • ひめゆり平和祈念資料館の当初計画(建設計画書)
  • 琉球朝日放送「ひめゆり平和祈念資料館 戦後世代によるリニューアルの裏側」(2021年4月13日配信)
  • 沖縄観光情報Webサイト「おきなわ物語」「「ひめゆり平和祈念資料館」がリニューアルオープン!」(2021年6月18日配信)
  • 舞鶴引揚記念館の展示資料
  • 林志弦〔イム・ジヒョン〕『犠牲者意識ナショナリズム』
  • 東洋経済新報社『犠牲者意識ナショナリズム』紹介ページ
    https://str.toyokeizai.net/books/9784492212523/
  • 朝日新聞(2022年10月15日付)に掲載された書評「「犠牲者意識ナショナリズム」 各国の歪んだ自意識と向き合う」(藤原辰史)
    https://book.asahi.com/article/14742932
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