19_明治維新による「国民」の統合は、どの程度“光”であり、“影”であっただろうか?
教材のねらい
滋賀県立彦根東高等学校の濵野優貴先生からの提供です。
濵野先生からのメッセージ
【19】新政府の誕生
MQ: 明治維新による「国民」の統合は、どの程度“光”であり、“陰”であっただろうか?
生徒アンケートの記述:
・明治維新による国民統合は光の部分もあったが影の部分も多く、地租改正による納税の仕組みの変化で税が収められない人もいたという事実を知った
・明治維新の政策の影響が、見方や考え方によってプラスとなるかマイナスとなるかが変わるのがおもしろかった。
・明治維新はいいものだと思っていたが、陰も存在することを知れた
・明治維新というものは、明るいものという認識をしていたが、必ずしもそうとはいえず、多数派と少数派との差があったことがわかり、今まで見えていなかった陰の部分もあることがわかった
・政治に国民が参加できるようになった。しかし、その選挙権を持てたのは上流階級だけだった。他にも、身分制度を廃止して国民としたが、被差別身分の差別は解消されなかった。歴史には光もあり影もあると実感した回だった
・見方を変えると物の見方が大きく変わるということを知れた
・地租改正による政府側のメリットしか知らなかったが、負担が個人になったことで破産者が多く出たということを初めて知ったため、驚いた。
山川二宮ICTライブラリ「ジグソー法 1-2-3 明治維新」、高大研の武井実践「日本では、明治維新を通して、どのように国民統合が行われたか。」を基に作成しました。
参考文献・資料
- 山川出版社『現代の日本史』P.17
- 三村昌司「身分制の廃止で社会はどう変わったのか」(歴史学会編『歴史総合 世界と日本』)
- 山川出版社『現代の歴史総合』P.51
- 福沢諭吉『学問のすゝめ』(1872年、現代語訳)
- 徴兵告諭(『太政官日誌』1872年、現代語訳)
- 山川出版社『中学歴史 日本と世界』P.227
- 帝国書院『明解 歴史総合』P.74
- W.E.グリフィス『The Mikado : Institution And Person』(1915 年)
- 安田敏朗『「国語」の近代史』中央公論社、2013
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