04_貿易のグローバル化によって世界全体は「豊か」になったといえるか?

教材のねらい

滋賀県立彦根東高等学校の濵野優貴先生からの提供です。

濵野先生からのメッセージ

 西岡さんの実践「貿易のグローバル化によって世界全体は「豊か」になってきている?」をもとに作成しました。17世紀アジアが中心だったグローバル経済に、英仏がどう進出したか?を中心に、オスマン帝国との友好関係(カピチュレーション)でアジア交易に参入したフランス、北アメリカで原材料のプランテーションを行い、インドの綿織物交易に参入したイギリスの理解を目指しています。植民地を争う戦争の勝敗が、両国の産業革命とフランス革命という運命の分かれ道につながる点を考察しました。大西洋革命を念頭に置いて設計しています。

生徒の感想(授業アンケート「歴史総合のこれまでの学習(プリント【1】~【6】)の学習のうち、特に印象に残っている授業と、その理由を教えてください。」への回答)

  • 【4】自分の資料(カピチュレーションのやつ)がとくにむずかしく、苦戦したため。
  • プリント【4】 【4】のプリントが一番多く国が出てきて、どの国がが力を持っていてどこがなぜ強く支配されていたのかや、どんな理由で交流を求めていたのかなど、情報を整理してするの理解するのがとても難しかったですが、ここをおさえておくことで、のちにおこる産業革命やフランス革命に繋がるなど 最も内容を深く読み込むことができ面白さを感じられたからです。
  • 【4】の貿易のグローバル化によって世界全体服部「豊か」になったと言えるだろうか というところで、中学校では主に歴史の一部のみを掻い摘んで学んでいたため暗記することが圧倒的に多かったが、この授業では特に(なぜフランスがアジアとの貿易に積極的だったか=イギリスとの戦争にまけたから)などの流れとして理解出来たため、これまで習ってきたことがより繋がったように感じたから。
  • フランスとイギリスの動向について扱った【4】の授業が印象的です。アメリカの独立戦争、産業革命、フランス革命などの分裂していた知識が一本につながったのがよく感じられたからです。自国の発展や植民地支配を試みた人々の動きは一つ一つ理由がありました。
  • 【4】の授業 理由:世界各地の文化どうしの交流が進み、より現代に近い社会構造が形成されていった  時の変化を感じられたから
  • 【4】のプリントが特に印象に残った。 世界全体が豊かになったかは数字の面で考えれば確かにそうだと言えるが、全ての人にとって豊かになったかというとそのようなことはなく、誰かの幸せのために他の誰かが不幸になっていた。同じ物事でも、視点を変えると全く違った解釈になることが面白かった。

参考文献・資料

  • 清水書院『私たちの歴史総合 資料から読み解く近現代の日本と世界』P.17
  • 川北稔(1996)『砂糖の世界史』P.142
  • 小田中直樹・帆刈浩之編(2017)『世界史 いま、ここから』山川出版社P.187
  • 北村厚『教養のグローバル・ヒストリー 大人のための世界史入門』P.216~219
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